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育休中も、手は止めなかった。エンジニア・大城が語る育休と仕事のリアル

春秋広報

2026/5/13

春秋を知る

エンジニアが半年離れて、本当に元のように戻れるのか——。春秋で初めて育休を取得した大城は、約6か月の休みを経て、今は新規案件と保守運用の2本を並行で動かしている。育休と仕事の実態を、本人の言葉で聞いた。


社内で最初の取得者。3か月のつもりが、6か月になった

― 育休を取った経緯から聞かせてください。最初から6か月の予定だったんですか?

実は、自分では3か月くらいかなと思っていました。会社で初めての取得だったので、自分の中でも基準がなくて。上司に相談したら「6か月にしたら」と言われて、最初は少し長いかなとも思ったんですが、結果としてそれが正解でした。

― 6か月にして正解だった、というのは?

最初の3か月が、思っていた以上にきつかったんです。3時間おきの授乳、寢かしつけに1~2時間、まとまって眠れるのは1時間あればいいほう。この期間は仕事に手をつけるのが難しかったです。体がそもそも動かない。3か月の育休だと、その期間が終わったところで復帰になってしまう。6か月あったから、その後に少しずつ自分の時間が持てました。

赤ちゃんのプリントTシャツを着ている写真

赤ちゃんをプリントしたTシャツを着るくらい、育休中は生活の中心が子どもでした。


深夜12時から作業していた。赤ちゃんの隣で

― 最初の3か月が終わってから、育休中はどう過ごしていましたか?

12月を過ぎたあたりから、夜に余裕が出てきて。深夜12時から4時くらいの時間帯に、開発作業をするようになりました。赤ちゃんの様子を見ながら、起きたらあやして、また作業に戻る、みたいな感じです。

― 育休中に何を作っていたんですか?

育休前からずっと作りたかったサービスがあって。資格の勉強を支援するプラットフォームで、動画コースはあったんですが、練習問題や進捗管理の機能がどうしても手をつけられないまま止まっていた。育休中にそれを完成させました。1日3時間くらいの時間で作り切った感じです。並行で、もう1つ別のサービスも手をつけていました。

― 技術記事も書いていたそうですね。

Claude CodeをテーマにZennで記事を書きました。SlackでAIの話題が社内で増えていて、流れに置いていかれたくないなと。自分で触って気づいたことを、自分のアウトプットとしてそのまま書いた感じです。出してみたら思ったより反響があって、それは驚きました。

Zenn 記事:
Claude Codeを"優秀な新卒部下"として使い倒す:個人開発爆速化の全ワークフロー

育休中に書いてZennで公開した、Claude Codeの記事。


復帰前日も不安だった。でも、手はすぐ動いた

― 復帰前に不安はありましたか?

一番不安だったのは、自分の手がすぐ動くかどうかでした。技術が錆びているとか、チームになじめるかとかより、半年離れた後に同じペースで仕事ができるか、というところですね。

― 実際はどうでしたか?

初日からアサインされました。新規の受託案件で、2人体制で動かしています。最初の1週間は技術構成を決めて、環境構築と技術調査を担当しました。業務でゼロから環境を整えるのは初めてだったんですが、育休中に2つのサービスを並行で作っていて、両方とも環境構築を一から自分でやっていたんです。それがここでそのまま効きました。育休前の自分だったら、ここで一回つまずいていたと思います。今はモックのデザインパターンを複数作って、クライアントとの打ち合わせに備えている段階です。

― 復帰2週間後には、別の案件にも入ったそうですね。

保守運用の案件に入りました。新規と保守、性質が違う仕事を並行して動かす感覚が戻ってきて、ペースもそこから少しずつ整っていきました。

― 仕事だけでなく、子育てと並行しての復帰ですよね。両立の部分は、実際どうしていますか?

家と実家と会社が、ちょうど近い距離にあるんです。なので、いざというときは家族にも頼れる。家族ぐるみで支えてもらっている感覚はあります。自分の力だけ、という感じではないですね。家族には本当に感謝しています。

復帰直後の社内交流会の写真

復帰直後の社内交流会。半年ぶりの顔ぶれに、気づけば緊張がほぐれていた。


やりたいことは、次の人に渡すこと

― 今後やっていきたいことを教えてください。

技術面では上流工程に興味が増しています。コードを書く前の段階——何を作るかを整理して決めるところ。育休前の案件で初めて要件定義やデータベース設計を経験して、そこへの関心が強くなりました。

あとは、次に育休を取る人のサポートをしたいと思っています。どんな情報があれば安心できるか、どういう声かけがあると戻りやすいか。大きい制度を作るというよりは、自分が経験したことをそのまま渡せたら、という感じです。

― 最後に、育休取得を考えているエンジニアにメッセージをお願いします。

正直、自分も入る前は不安がありました。半年離れたら技術が古くなるんじゃないか、AI周りの動きが速い分野に置いていかれるんじゃないか、戻ったときに手がちゃんと動くか、というところですね。

でも、実際はそうでもなかったです。最初の3か月は、本当に何もできない。それは覚悟しておいた方がいいと思います。ただ、それを過ぎれば自分の時間が少しずつ戻ってきます。育休前から温めていた構想を実行する時間にもなるし、育休中にやっていたことが復帰後の仕事にそのまま活きることもあります。

止まる時間ではなく、使い方次第で全然違う期間になる、というのが今の実感です。

笑顔の写真


大城の半年は、止まる時間ではなかった。家族の支えを受けながら、育休中の時間を自分の手で組み立て、復帰後の仕事に活かしていく。その経験は、次に育休を取る人へも渡されていく。

ライフイベントがあっても、エンジニアとしてのキャリアを止めずに進めたい——そう考える方にとって、春秋もそういう場所のひとつであれたらと思います。気になった方は、ぜひ話を聞かせてください。